犬に寄生する最も一般的な寄生虫
「ノミ」についてもっと知ろう

「ノミ」とは、そしてその対応策を解説しました。

ノミは世界中に多くの種類が生息し、犬・猫だけでなく私達人間にも寄生するやっかいな寄生虫です。犬にとっても一般的で、数多くみられるのがノミの寄生です。ノミは体長わずか2mmほどの一見ゴマ粒の様な小さな虫です。体全体が薄く構成されており、羽は持ち合わせていませんが、後ろ足から生み出される驚異のジャンプ力は、ノミの体長の100~150倍といわれており、2㎜のノミのジャンプ力は300㎝ということになります。この驚異のジャンプ力は160㎝の人間に例えると、160㎝x150=24000㎝、つまりは240メートルの高さを飛べるということになります。ノミはこのジャンプ力を使い、タイミングを狙って「宿主」である犬・猫、そして時には人間の足へ飛びつきます。宿主とは、ノミが寄生し、卵を産める動物を指します。ノミの厄介なところは、ノミが犬に寄生した場合、飼い主さんである人間にも被害が及ぶ可能性があるという事です。

ノミが寄生することによってみられる症状は、

  1. 痒みによって掻く・・・ノミに刺されるとひどい痒みが出ます。
  2. アレルギー性皮膚炎・・・吸血する際に出されるノミの唾液がアレルゲンとなり、たとえ1匹のノミに刺されても強い痒みをともなう皮膚炎が起こります。
  3. 瓜実条虫症・・・寄生虫感染による消化器疾患で、おしりを気にして舐める症状が多いようです。大量寄生している場合は、下痢や血便なども見られます。この感染症は人畜共通感染症(ヒトにも獣にも感染)です。

ノミを寄生させないためには、室内を清潔に保つことがとても大事です。ノミが繁殖しにくい環境づくりを心がけましょう。日ごろから掃除機をかけておきましょう。ノミは熱に弱く60度以上で死滅すると言われています。ペットが良く使うシーツやカバー、クッションなど、お湯で洗えるものはお湯で洗い、乾燥機で乾かしましょう。換気、温度や湿度の管理も大切です。湿気が多いとノミの繁殖の手助けとなります。

ノミは100日間エサがなくても生きていける生き物だそうです。どこに潜んでいるのかわからないのも、ノミの恐ろしい所です。

ノミの駆除・予防に関しては、定期的にノミ予防のお薬を投与するのが一番です。家の中で大発生してしまうととても厄介です。ノミの寄生による愛犬のかゆみも決して気持ちのいいものではありません。愛犬のためにも飼い主さんのためにも、ノミ予防薬を定期的に使うことを習慣にすることをおすすめします。